シミ・そばかすの治療
この治療にはルビーレーザー、アレキサンドライトレーザーを用います
■シミの種類
いわゆるシミには4種類あります。
1つ目は老人性色素斑(日光黒子)です。紫外線による表皮の機能障害でメラニンが増加し、褐色斑が生じます。濃さも大きさも様々です。
2つ目は脂漏性角化症、いわゆる老人性疣贅(ゆうぜい=イボ)です。老人性色素斑の中に生じることも、別個に生じることもあります。
3つ目は肝斑(かんぱん)です。前額部、両頬部、上口唇などにほぼ左右対称に生じる、境界明瞭で均一な色調の褐色斑です。
4つ目は遅発性両側性太田母斑様色素斑(後天性真皮メラノサイトーシス ADM)です。20歳代からほぼ左右対称にポツポツと、またはベッタリと、こめかみ、下眼瞼、頬部、鼻根部、鼻翼部に生じます(頬部ポツポツが最も多い)。真皮内にメラノサイトが存在しています。
これらは混在することも多く、種類をよく見極めて治療しなければなりません。特に肝斑はレーザー治療で悪化することが多いので、注意が必要です。
■シミの治療
ルビーレーザーやアレキサンドライトレーザーを照射すると表皮のメラニンが高熱を生じ、その熱で機能障害の表皮は破壊されます。その後正常表皮が再生することで、老人性色素斑と老人性疣贅を治療できます。通常1回の治療で治ります。
遅発性両側性太田母斑様色素斑は真皮メラノサイトを破壊しなければならないので、濃い場合は1回の治療では治らず、2~3回必要なこともあります。
肝斑はレーザー治療で悪化しやすいので、紫外線対策、ハイドロキノン塗布、トラネキサム酸製剤内服で治療します。レーザートーニングが有効との意見もあります。
■ソバカスの治療
本当のソバカスは遺伝性のもので幼児期に生じ、ルビーレーザーやアレキサンドライトレーザーで一旦は消失しますが、再発しやすいと言われています。ソバカス様の老人性色素斑の場合は通常1回の治療で治ります。