心石形成外科

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レーザー治療 レーザー治療

刺青

この治療にはピコ秒レーザーまたはQスイッチレーザーを使用します。

刺青は、皮膚に傷をつけて真皮内に色素を入れています。そこにレーザーを照射すると、レーザー光が色素の粒子を破壊します。

非常に細かく破壊されると小さすぎて目に見えなくなるので、すぐに色が薄くなったように見えます。破壊された粒子が目に見える大きさだった場合はあまり薄くなったように見えませんが、貪食細胞が取り除いていくので、少しずつ色が薄くなります。

このようにして、繰り返し治療をしていくと少しずつ色が薄くなっていきます。

以前はQスイッチレーザー(ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ヤグレーザー)を使用しており、墨汁と針を使って彫った刺青なら通常5回前後の治療でかなり薄くできました。しかし、機械彫りの濃い刺青には数十回の治療が必要で、黒色系、青色系、赤色系以外には効果が少ないので、多色彫りには向いていません。結局、早く除去するには切除術や皮膚を削る治療が必要で、目立つ瘢痕が残っていました。

ピコ秒レーザーは高いエネルギーのレーザー光がピコ秒単位の短い時間(Qスイッチはナノ秒単位)で色素の粒子に吸収されて衝撃波が発生し、その衝撃波で粒子を破壊します。Qスイッチレーザーよりもたくさんの粒子を目に見えないほど細かく破壊できるので、早く色が薄くなります。機械彫りの濃い刺青も、より少ない回数で色を薄くすることができます。さらに多色に効果があるので、多色の刺青にも有効です。

しかしピコ秒レーザーでも全ての刺青を消せるわけではなく、濃い刺青は、多少色が残る可能性もあります。また、刺青を彫るときに真皮に傷をつけているので、刺青の色で隠れていますが、そこは瘢痕になっています。治療して刺青の色が消えると、刺青の形の瘢痕が見えるようになります。つまり、色を消すために長期間レーザー治療を繰り返しても、刺青の形の痕跡は残ります。でも瘢痕は白いので、刺青よりは目立ちません。

刺青の痕跡も分からないようにするために、切除術や皮膚を削る治療を併用して、外傷や手術の瘢痕のようにすることもあります。短期間で刺青を除去するために、切除術や皮膚を削る治療を併用することもあります。

広範囲の刺青の場合は小範囲にレーザーをテスト照射して、効果を確認してから本格的にレーザー治療を開始する場合もあります。

また、肌色やピンク色の刺青はレーザー照射により黒色に変色する可能性があります。眉や瞼のアートメークも濃い黒色に変色する傾向があります。濃い黒色に変色した場合は、通常より治療回数が増えることになります。

老人性色素斑

日光性色素斑、日光黒子とも言います。若くても生じます。

紫外線の影響で表皮の機能が障害を起こすと、メラニンを過剰に産生したり、産生しなくなったりすることがあります。過剰に産生するようになると色が濃くなって褐色斑となります。

顔面、前腕、手背、下腿など、露出部に生じ易いですが、非露出部にも生じます。濃さや大きさは様々です。

強く日焼けした後、肩や背中に2〜3mm大から5〜6mm大の花びら状の色素斑が多数生じることもあります(光線性花弁状色素斑)。老人性色素斑と似ています。

ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ピコ秒レーザー等で治療します。ルビーレーザーとアレキサンドライトレーザーは表皮を除去することのできるノーマルパルスモード、皮膚深くに届くQスイッチモードの2種類のモードが使用できます。

通常Qスイッチモードのみを照射しますが、濃い場合、深い場合、厚みがある場合(老人性疣贅)は、まずノーマルパルスモードを照射して表皮を除去した後、Qスイッチモードやピコ秒レーザーを照射します。通常1回の治療で除去できますが、濃さ、深さ、部位によっては多少残ることもあります。

治療後は表皮が焼けているか、剥がれています。傷が乾燥すると真皮が痛み、傷跡が残る可能性があります。新しい表皮が出来上がるまでの1〜2週間は創傷被覆材を貼るか、または軟膏を塗って傷が乾燥するのを防ぎます。

また、治療後は色素沈着を生じる可能性があります。新しい表皮にはメラニンがないので皮膚はピンク色に見えますが、徐々にメラニンが増えて褐色になります。通常3〜4週目が最も濃く、その後少しずつ薄くなっていきます。

色素沈着の生じやすさは、紫外線に対する皮膚の反応のタイプ、メラニンの深さ、治療した部位などによって異なります。日本人の皮膚は色素沈着を生じやすいタイプが多いようで、大半の方は多少色素沈着を生じます。

色素沈着を生じやすい状態である場合は、日焼け止めをきちんとしていても、かなり濃くなることがあります。濃くなってもいずれは消えていきますが、3〜6ヶ月間、長いと1年間以上かかることもあります。まれに少し残ることもあります。

脂漏性角化症

老人性疣贅(ゆうぜい=イボ)とも言いますが、若くても生じます。全身の皮膚のどこにでも生じます。老人性色素斑の中に生じることもあります。色は肌色から黒色まで、大きさも1mm大から2〜3cm大まで様々です。形も扁平、イボ状、つの状に尖ったものなど様々あります。

盛り上がりが少なく濃い色のものは老人性色素斑と同じようにルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ピコ秒レーザーで治療します。まずノーマルパルスモードを照射して盛り上がった部分を除去した後、Qスイッチモードまたはピコ秒レーザーを照射します。

大きく盛り上がったものや薄い色のものは、局所麻酔の注射後に炭酸ガスレーザー、エルビウム・ヤグレーザー、高周波電気メス等で削って除去します。1〜2mm大の小さいものは、麻酔の注射をしなくても冷却しながら、または麻酔のクリームを塗ってから治療可能です。

肝斑

前額部、頬部、上口唇などにほぼ左右対称に生じる、境界明瞭で均一な色調の褐色斑です。眼瞼には生じないので、眼の周りが白く抜けたように見えることもあります。原因はよくわかっていませんが、女性ホルモンが関係していることもあるようです。紫外線や皮膚への刺激で悪化します。

レーザー治療を行うと高度の色素沈着を生じて濃くなるので、レーザー治療は行いません。紫外線対策、皮膚への刺激の除去、ハイドロキノン塗布、トラネキサム酸製剤内服などで、半年から1年かけて治療します。

徐々に薄くなりますが、治療終了後に再発することもあります。

トラネキサム酸は承認医薬品ですが、肝斑での使用は保険適応外なので自費になります。3か月分でおよそ6,000円です。

遅発性両側性太田母斑様色素斑(後天性真皮メラノサイトーシス、ADM)

真皮内にメラノサイト(メラニン産生細胞)が存在しています。少し紫色がかった灰褐色斑が、20歳代頃からほぼ左右対称にポツポツと、またはベッタリと、こめかみ、下眼瞼、頬骨部、鼻根部、鼻翼部に生じます。両側の頬骨部に2〜3mm大の斑点がポツポツと多発するタイプを最もよく認めます。

Qスイッチ・ルビーレーザー、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、ピコ秒レーザー等で治療します。真皮にメラノサイトがあるので、濃い場合は1回の治療では完全には消失せず、2〜3回治療が必要なこともあります。

また、このシミは治療後に高度の色素沈着を生じます。色素沈着が完全に消えるまで1年以上かかる可能性がありますが、最終的にはほとんど消失します。

1回目の治療で完全に除去できなかった場合、2回目の治療は色素沈着がある程度薄くなった後に行うので、半年から1年間ほど待つことになります。2回目の治療の後、再度高度の色素沈着を生じ、消失するまでさらに半年から1年間ほどかかりますので、治療開始から治癒までに約1〜2年を要することになります。

ソバカス

雀卵斑とも言います。遺伝性に幼児期から顔面、頚部、上肢などに2〜3mm大の褐色斑が多発します。紫外線で濃くなるので夏に濃くなり、冬には薄くなります。

ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ピコ秒レーザー等の治療で消失しますが、再発する可能性もあります。

口唇色素斑

口唇粘膜に褐色や黒色の斑点が生じます。口唇が荒れやすい方に生じていることが多いですが、他の疾患の合併症として生じていることもあります。

Qスイッチ・ルビーレーザー、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、ピコ秒レーザー等の照射で除去できます。通常1回の治療で除去できますが、再発することもあります。

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