

ピアス
当院でシリコン製のピアスを用意しますが、持参したピアスを使用することもできます。
細い針で麻酔の注射をして、希望の位置にピアスを通します。
ピアスケロイド
ピアスを開けた部分が赤く盛り上がっています。ステロイドの注射を繰り返して小さくすることもありますが、目立つ場合は切除して縫合し、細い線の傷跡にします。再発することもあります。
ピアスによる耳垂裂
ピアスの穴が徐々に縦に広がり、耳垂が割れた状態です。そのまま縫ってもくっつかないので、割れた部分を切除してから縫合します。まっすぐ縫合すると耳垂にくびれが残ることがあるので、一部ジグザグになるように縫合します。
耳前瘻孔(先天性耳瘻孔)
生まれつき耳の前の少し上の部分に小さい穴が開いています。穴の中は内側が皮膚の袋状になっています。袋の中に垢が溜まり、穴から臭い液が出ることもあります。炎症を起こすこともあり、赤く腫れて膿が溜まることもあります。袋を摘出する手術を行います。
ケロイド、肥厚性瘢痕
傷跡が赤く盛り上がり、痛み痒みがあります。
ケロイドは胸部や肩周囲に生じやすく、周囲の健常な皮膚にも広がり、両端が大きい棍棒状の形になるのが典型的です。
肥厚性瘢痕は健常部には広がりませんが、ケロイドと区別がつきにくい場合もあります。肘、膝の外傷後や帝王切開後などに生じることが多いです。
内服薬、ステロイドの貼付剤や注射、圧迫、固定、シリコンジェルシート貼付、手術、電子線照射、色素レーザー照射等、いろいろな治療法がありますが、長期間かかり、なかなか改善しないこともあります。
瘢痕(傷跡)
外傷や手術の瘢痕を消すこと(元通りの健常な皮膚に戻すこと)は不可能ですが、現状よりも目立たなくできる可能性はあります。大きな瘢痕を切除して細くしたり、ひきつれのある瘢痕のひきつれを緩めたり、赤く盛り上がった瘢痕を白く平らにしたり。いろいろな方法があります。
副耳
生まれつき耳の前に突起物があります。小さいイボ状のものから大きいものまで、いろいろな形があります。中に軟骨が入っている場合もあります。軟骨も一緒に切除する手術を行います。通常は局所麻酔で可能な手術ですが、手術中に動いてしまう年齢では全身麻酔が必要です。
イボ状の場合は根元を糸でくくって除去することも可能です。その場合は根元が少し残ります。
臍突出症
生後の臍ヘルニアの影響で、臍窩(へその窪み)がうまく形成されず、臍の大部分または一部が突出している状態です。臍窩を形成する手術を行います。術後2~3か月間、創部の固定が必要です。